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「ガストロ」ってどんな魚?
 
 以前、「ガストロ腹身煮丼」を紹介した際、ガストロという魚について、簡単に記載しましたが、もう少し詳しくお話したいと思います。


 日本で一般的に呼ばれている名称である「ガストロ」という名前は、学名の「Gasterochisma melampus」に由来することは以前に記載しましたが、海外では、「チョウのはねのような大きなヒレ(腹ビレ)をもつマグロ」という意味の「Butterfly Tuna」とか、「大きなサバ科の魚」という意味の「Bigscale mackerel」といった名称で呼ばれています。


 ガストロが、他のサバ科の魚と比べて、大きく違う点は「ウロコ」です。一般的に、クロマグロやサバをはじめとするサバ科の魚は、ウロコが退化する傾向にあり、小さなウロコが皮膚に隠れて、外からウロコの形が見えなくなっていることが特徴ですが、ガストロは、非常に大きなウロコが全身をおおっていて、サバ科の中でも変わった存在です。
 
 
 ガストロが漁獲されるのは、南緯35度以南の世界を一周する帯状の海域(下図ご参照)です。生息海域が、ミナミマグロの生息海域と重なっているので、ミナミマグロをねらって操業している日本の遠洋マグロ延縄漁船によって、ミナミマグロの副産物として漁獲されることが多いようです。
 
 
 日本で最初にガストロが漁獲された公式な記録は、1956年の水産庁の調査船である照洋丸が、ニュージランド海域において漁獲した記録と言われています。もちろん、それ以前にもガストロが漁獲されていたのかも知れませんが、当時は、戦後まもなくのことで、公式な漁獲記録が残っていないこともあり、この調査船による漁獲が、最初の記録とされています。


 ガストロは、日本の遠洋マグロ延縄漁船の操業海域が全世界に広まるごとに、その漁獲量を徐々に増やし、その見た目とは裏腹に、フライや煮付けにすると意外と美味しいことから、近年、日本への搬入量も増えてきました。


 ガストロの肉質は淡いピンク色で、日本では、刺身として食べることもあるようですが、加熱後冷めてもふっくら柔らかいので多くは、焼き魚や、煮付け、唐揚げ、フライ、粕漬、味噌漬といった食べ方がされています。
 クセがなく食べやすいので、白身魚のフライなど、お弁当や惣菜として売られていますが、「ガストロ」と記載して売られていることが少ないので、多くの日本人は、それと意識せずに、ガストロを食べていることが多いのです。